紆余曲折を経て物理学の道へ(小学・中学生編)
アスリートの道で期待されていた過去
僕は幼稚園の頃に水泳、サッカー、小学生の時に野球、卓球、バトミントン、テニス、どの分野でもある程度の成果は残せるほど運動神経がよく、才能を評価されていました。小学校6年生からテニスを本格的にやりたいと思うようになり、中学ではテニス部に所属、スクールにも通い始めて選手育成コースでプロを目指して週7でテニスに没頭する日々。そのおかげでテニス歴4年目でダブルス関東ベスト16と全国一歩手前まで実力を伸ばしテニス強豪高校からお声がけを頂いたりして、周囲の大人や部員達には今後を期待されていました。

そして僕は文科省からSSHに指定され都内に2つしかない科学技術科、当時偏差値64あった超理系特化高校、東京都立多摩科学技術高等学校(通称:タマカギ)に進学しました……!!!
いや、ちょっと待て
誰もが高校はテニス強豪校に行くと思っている中、僕が「物理やりたいんでタマカギに進学希望します~」と周りの人達に伝えたとき、言われた一言目が「いや、ちょっと待て」でした。担任の先生からは「正気か?現実を見ろ」と渋い顔をされ、校長からも「再度よく考えてほしい」と反対されました。
それもそのはず、授業中は安らかに眠り体を休め、放課後に部活、そのあとテニススクールで練習、終わった後は8kmランニングして1時間壁打ちで自主練して22時手前に家に帰るという生活を一時期ほぼ毎日してましたので…… まぁお察しの通り国・数・理・社・英の成績は悪かったです。実技4科目で何とか平均の成績を維持してましたが、筆記試験で入試を突破できる可能性は皆無。なので推薦で受験し、落ちたら理系は諦めて声をかけてくれた高校に行く賭けをしました。
物理に興味を持ったキッカケ
実は昔から家で簡単な実験をするくらいには科学が好きでした。特に中学2年のとき、親から『二重スリット実験』の存在を聞いて量子の世界に興味を持つようになり、図書館で本を見るとこの式が目に入りました。

これを見て僕が思ったことは……「何か記号カッコイイ!!!」です。
この数式が僕たちの目に見えない小さな世界を説明していると知り、記号の意味も分からずとりあえず写経して満足するのが隠れた趣味となっていました。
(※ (1)式:Schrödinger方程式と呼ばれる式で、電子や水素原子などの運動を記述する)
そして進路選択のとき、この記号達の意味を理解してカッコよく計算してみたいという浅い理由で、義務教育の6年間ずっとサボって逃げていた学問の道に進むことにしました。
計算と心理戦を制した推薦受験
僕は小学校のとき虐められ、周りの大人にも助けてもらえなかった経験から、そいつらと『正々堂々真面目に取り組む』というスタンスが大嫌いで、正攻法の裏を探して『姑息に卑屈に陰湿に取り組む』という捻くれた性格をしてました。
その性格から普通に推薦の対策をしていたら合格率が低いことは目に見えていたので、真面目な物理に関して専門知識を上げて最近の科学情報やそれについての『自分の考えや応用可能性の追求』を重点的に練ってプレゼンテーション、集団・個人面接を脳内シミュレーションで何度も練習、議論で使えそうなセリフや表情、間の取り方などを研究して着実に準備を進めていました。
そして推薦受験当日、面接官や他の受験生との話し合いで議論を誘導したりして自分が対策してきたことを存分に発揮し、堂々と振舞ったので試験官と受験生に「こいつめっちゃ優秀な奴なんじゃ?」と内心冷や汗を流しながら騙してきました。
合格発表日、合格者の受験番号が貼り出され喜んだり落胆する受験生達を掻き分け、自分の番号を確認し一言、「計算通り」⇐ (※心の中でガッツポーズしながら飛び跳ねてました)。
ちなみに周囲は落ちると確信していたようで、担任にも親にも最初合格したことを報告しても信じてもらえず少し面倒でした……
まぁそんな訳で魔法適正がないのに魔法学園に入学しちゃいました的なことをしたのですが、僕にチート能力はなく本当に能力ゼロの落ちこぼれだったので、地獄と波乱とワクワクの日々が始まりました……